絵をちゃんと描きだしてから20年がたちました。

大谷太郎

19から始まって来年40才になるので、そのぐらいの年月絵を描いていたことになります。様々な事柄の難しさは相変わらずですが、ひとまず絵だけを描いて暮らす事は、国内外を問わず国境や世代を越えて応援してくれる人と絵を楽しみにしてくれる人、育ててくれた人があってはじめて可能でした。
この場を借りて深く感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

より質の高い絵を描くことができるよう、より一層努力していきたいと考えておりますのでこれからもよろしくお願いいたします。

20才ぐらいの時は30ぐらいになれば、もっと楽になんでも進んでいくようになるだろうと,今より楽に描けるようになると漠然と思っていました。30才になった時も40になる頃には迷わずにと思っていましたが、どうもそれは無理そうです(笑)何枚描いてもやっぱり達成感は特になく、ああでもない、こうでもないと悶々となる事が多いのも、前から変わらないです。

多分自分はこの先もずっとこんな感じのままだろうなと多少諦めた事ぐらいでは変わったかも知れないですが。 例えば、です。先月描きおわった絵。油絵になりますが最初はこんな感じでした。

Flowers
2月初旬

なんとなく色を塗ってピンクがかった色の面積が大きかったので春っぽい関係の、さくらっぽい感じで(笑)そういうぼやっとした始まりでした。結構しょっちゅうそんな感じです(笑)
それで何日か過ぎて、

Flowers
2月中旬

はるいろのよく使う四角で桜を描こうかなと思いたちつつ、どちらかというとより桜っぽくする方に行って..だんだん..

Flowers
2月中旬

「ザ・さくら」感が出てきて嫌になり、違ったかも、とこの辺で思いました。塗り潰して、まちっぽい絵にしようかなと塗りかけて、

Flowers
3月初旬

でもピンクを全部塗りつぶすのが残念な気もしたのでこうなりました。この辺で一度描くのを何日かやめて、違う絵を描いていました。あれももう描いたし、これもやったし。何かいつもの場所からちょっとでも出るにはどうするのがいいかを考えながら。ほったらかし。

それでなんとなく何日かしてやっぱり春っぽい関係のでと(笑)なんとなく描き足して....   

Flowers
3月初旬

このままもうちょっといいかなと思い始めて、最初のはるいろの方向で戻ってみようとなり、ちょっと固めて。

Flowers
3月中旬

さらに描いて。

Flowers
3月下旬

はっきりさせて。

Flowers
3月下旬

完成となりました。
「桜並木のよる」72x53cm oil x wood panel 2018

桜並木のよる

何年経ってもこういうリズムで描き終わることについて、大きな変化はないまま今日まで来た感じです。
もちろん構図のとり方やタッチの調整や色相とか基本的なことについては考えて描きます。新しい絵と言っても 自分の知っている範囲からしか出てこない事が前提ですが、それでも描いていったら結果的に「なった 」が実感としてはほんとうに近いと思います。

違うな、これも違う、あれも、という失敗をたくさんできるように、ずっとそれを続けられる自分でいるように努力したいです。